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今、注目したい宿坊の癒しの力

今、注目したい宿坊の癒しの力

約1400年の歴史をもち、一宗一派にかたよらず、男女の差別もなく多くの善男善女を受け入れてきた善光寺。古代以降、神仏混淆の聖地となり、一時は比叡山、高野山と並び「三千坊三山」と称されるほどの規模を誇った戸隠。周囲を山々に囲まれた長野市には、古くから続く祈りの文化が今なお息づいています。近年は、寺社めぐりやパワースポットめぐりが密かなブームで、長野市のこれらの土地にもいにしえの伝統に新しさを見い出す若者たちが多く足を運んでいます。それとともに、新しい旅のスタイルとして、寺院や神社の参拝者のための宿泊施設「宿坊」に泊まってみたいと考える人も増えています。その背景には、せわしない日々から解き放たれ、静寂のなかで自分と向き合い、心と体を休めてゆるやかな時を過ごしたいという現代人ならではの思いがあるようです。信仰の歴史を感じ、豊かな自然に癒されて、宿坊で心をリセット。長野市の旅にはとっておきの非日常があふれています。

宿坊ってどんな宿?

善光寺宿坊

永い伝統を守ってきた宿坊と善光寺のご縁

 創建約1400年の歴史を誇り、日本最古といわれる御仏を祀る善光寺。いずれの宗派にも属さず、すべての人の極楽往生の門として広く信仰を集めてきました。参拝者たちは遠路はるばる山道を越え、苦労を経て善光寺を訪れたのです。そうした人々の疲れを癒し、長旅の汚れを落として清浄な体でお詣りができるような機能を果たしてきたのが宿坊でした。つまり、善光寺信仰と宿坊は密接に結びついてきたのです。また、かつては「お籠り朝詣で」といわれ、宿坊で入浴や食事をした参拝者は善光寺本堂で一夜を明かし、翌朝、全山の僧侶が出仕して勤める「お朝事」にそのまま参列することが一般的でした。しかし、明治期に本堂での寝泊まりが禁止されてからは、宿坊に宿泊し、早朝、本堂に参拝するようになりました。
 それぞれの宿坊は一つひとつが寺院であり、御本尊を祀る御堂があり、善光寺如来様に仕える住職がいます。静寂な空間では、自らの人生や生活を振り返る貴重なひとときをすごし、各宿坊でのさまざまな体験を通じ、神聖な気持ちで翌朝の参拝や町歩きに備えることができます。

善光寺宿坊紹介